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パウチの耐久性は振動が知る -ピンホールに光明-

2026.01.23

パウチの耐久性は振動が知る -ピンホールに光明-

こんにちは、振動マイスターです。
前回のコラムでは、樹脂包材のトップに君臨する PET ボトルを猛追するパウチについて
その特性や課題を取り上げました。
今回は、さらなる発展を遂げるパウチの進化に対して振動試験機がどのように
貢献できるのかをお話しします。

 

■ パウチ化で重要になる「コスト」と「スペック」

従来の PET 容器からパウチなどの軟包材へ切り替える際
検討のポイントとなるのは 【コスト】【スペック】 です。

  • 【コスト】
    原材料費、製造コスト、運搬・保管、廃棄コストなど幅広いため、今回は触れません。

  • 【スペック】
    同じ「容器」であっても PET とパウチでは物性が大きく異なります。
    そのため、パウチで実施される突き刺し・引張り・引裂きなどの物性試験の結果を
    PET 容器と同列で比較できないケースがあります。


 

■ 本当に守るべきは「商品価値」

素材の物性評価は重要ですが、最終的に求められるのは
「商品(被包装品)がその価値を損なわないこと」 です。
そのためには、内容物との相性/ガスバリア性/長期間の機能維持(耐久性)
といった要素が欠かせません。
近年では、ガスバリア性とリサイクル性を両立した新素材も登場していますが
その性能を維持できるかどうかは 耐久試験 によって確認する必要があります。

 

■ パウチに求められる耐久試験

耐久試験といっても内容は多岐にわたります。
経時変化/温湿度/振動・衝撃・圧縮/耐候性/耐食性などが考えられます。
この中で、振動試験機メーカーとして貢献できるのは
振動によるパウチ表層の擦れ繰り返し屈曲によるピンホール発生 といった
商品価値やガスバリア性に直結する部分の評価です。

 

■ PET とパウチでは「壊れ方」が違う

ここからは私の経験則ですが、傾向として次のような違いがあります。

  • PET 容器
    表面が硬いため、製品同士や段ボールとの接触による
    「擦れキズ」が問題になりやすい。

  • パウチ
    柔軟性があるため、定常的な擦れよりも繰り返し屈曲によるピンホール
    の方が問題になるケースが多い。物性試験では良好な結果が出ているのに、実際の物流ではピンホールが発生する――
    そんな声も少なくありません。


 

■ だからこそ「輸送を想定した試験」が必要

パウチの損傷は、素材単体の物性だけでは説明できないことがあります。
実際の物流では、
・製品同士の接触
・段ボールとの摩擦
・荷扱い時の衝撃
・積載による圧縮
・トラック荷台の高温および低温環境
など複数のストレスが複合的に作用します。
さらにシートではなく製袋された状態でこそ、輸送環境で損傷に至る傾向が見えます。

 

■物性試験では見えないパウチの弱点

繰り返し屈曲によるピンホールは、段ボールに梱包した時のパウチの折れ具合も
その後の振動が屈曲に作用するかに大きく影響します。
ピンホールの再現がとても難解である理由は、損傷発生ファクターが多岐にわたり
各ファクターが組み合わさった時にピンホールが発生する為です。
そのため、ピンホールを再現する振動条件を構築する上では
実際の試験体の応答挙動を見て・聞いて・捉えることが重要だと考えます。

正直、ピンホールで悩んでいる製品メーカー様は多いと思います。
輸送時のピンホールを再現することが難しく
対策方針を決定することすら困難であったと推察されます。

パウチは軽量化・省資源化・リサイクル性など多くのメリットを持つ一方で
柔軟性ゆえの新たな課題も抱えています。
その課題を正しく把握し、改善につなげるためには
実輸送を模擬した総合的な耐久評価 が欠かせません。
そして、その評価を行うための手段として
アイデックスの輸送包装試験は有効な一手となります。
パウチの品質向上や新素材の検証に取り組む皆さま、ぜひお声がけください。

今回のコラムはここまで。
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