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輸送包装試験機 誕生秘話

2025.07.25

輸送包装試験機 誕生秘話

こんにちは、振動マイスターです。

さて、前回コラムまで長期に渡って自動車向け振動試験について書いてまいりました。
今回から新たなテーマということで、何について書こうかしら?と思いを巡らせておりました。
アイデックスの屋台骨を支える柱の1本として【輸送包装試験機】が存在します。
今回は輸送包装試験機誕生のルーツを紐解いていこうかと思います。

 

時代背景 ~振動試験を取り巻く環境~

まだ【輸送包装試験機】という言葉が存在していなかった2000年代初頭
アイデックスの【振動試験機】は主に電子部品・家電・自動車などの産業分野で
広く活用されておりました。
当時は今ほど輸送中の製品損傷が問題になる(表面化する)ことは少なく
さらに一般的な振動試験機は大型かつ高価な為、コンシューマー向け商品への活用は限定的でした。
すでにJIS規格では包装貨物-振動試験方法が制定されていたわけですが
規格試験は試験所で実施することが大半であった時代、自社導入には高いハードルがありました。
(現在もそうかもしれませんが・・・)


 

契機 そして誕生へ ~ヒントはいつも現場にある~

そうした中、アイデックスにとある企業から一本の電話が入ります。

『アイデックスの振動試験機で輸送中の製品トラブルを再現できませんか?』

すでに他分野での実績はあったものの、その業界での前例が無かった為
まずは実機で試してみましょう、と翌日には試験機持参でお客様の元に伺いました。
アイデックスのフットワークの軽さはこの時から脈々と受け継がれ、今も健在です。
話を戻します。


そのデモで試験効果を遺憾なく発揮した結果、その企業では製品開発の最終検査として
アイデックスの振動試験機による試験が社内規格化されることとなりました。


これがアイデックスの【輸送包装試験機】のルーツと言えます。
以降、お客様(現場)の声を基に幾度も改良を重ね、
遂に輸送包装試験機(初期は輸送梱包試験機)が誕生しました。


 

化粧品業界で広まった理由

いち早く輸送包装試験機として活用したのが【化粧品業界】です。
前述の企業の商品広告には
【振動試験を行い、数万回もの振動を一定時間与え、割れなどの変化がないことを確認しました】
と振動試験の実施を消費者向けPRに謳っており
当時の時代背景ではとても斬新な取り組みであったことは想像に難くありませんね。


では、なぜ化粧品業界で先駆けて輸送包装試験機の導入が進んだのでしょうか?

それは美に対する意識が強い業界故に製品損傷に対する消費者意識が高いこと
また、製品容器から化粧箱に至るまで美粧性を有しており、
パッケージをただの緩衝材でなく製品の一部として捉えていたことが理由と推測しております。

ということで、次回は化粧品に対する試験について
どんな用途でどのような試験が実施されているのか深堀りしていきたいと思います。

今回のコラムはここまで。
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